ダイバーシティ推進グループ 専門部長 漆原 幸恵さん
プロフィール・経歴
入社した当初は主にハードディスクを製造する事業部で工場の工程管理などに従事していました。その後工場長秘書の後任として総務部門に異動となり、複数の事業所への転勤を経ながら人事労務を主に担当していました。
入社から10年近く経って、2001年に上長より基幹職から総合職への転換を打診され総合職に。2018年からは現在の日立ハイテクマニファクチャ&サービスに出向となり、コンプライアンス遵法や採用教育の担当を経て、2021年から部長代理として採用教育業務のほかにダイバーシティ推進グループの兼務を開始、2023年から専門部長という役職に就任しています。
幸いなことに私は身近なロールモデルに恵まれましたが、ダイバーシティ推進グループとして女性活躍推進に取り組むうえで、女性管理職のロールモデルが傍にいない方が多いことが課題と考えています。最初は女性社員と男性の幹部の方が話すことから始めましたが、最近は少しずつ主任クラスや職場の製造部門のリーダーを担う女性が増えてきたので、そういった方との会話を通してキャリアアップを前向きに捉えられるような機会を設けています。
あとは私自身も体験したことですが、役職に就くまで人前でプレゼンをするような機会がほとんど無かったので、女性社員に自信をつけてもらうための取り組みを行いました。具体的には、特定のテーマについてグループに分かれて議論を重ね、幹部の前で提案内容を発表するということを行っています。
職場によってはパソコンを使い慣れていない方もいますが、チームをまとめる立場に立ってもらうためにも経験を積むことができるよう心がけています。
そのほか働きがいに繋がるようなエンゲージメント向上、コミュニケーション活性化などにも取り組んでいます。例えば、事業所によっては食堂が無かったり、休憩エリアが限られたりといった環境の制限があります。
そこで、オープンオフィスデイと称し、事業所内の芝生にタープを張って、コーヒーなどの飲み物を提供し、打合せを行ったり休憩したりできるエリアを設置するイベントを行いました。社内からは好評で、次はいつやるの?と聞かれたりもします。
チームで目的をひとつにして、ダイバーシティ推進のための施策で社員の皆さんに喜んでもらえた時は、やってよかったなと思えます。
女性のリーダーを育てるために企業として必要な取り組みは、自信を付けさせることと考えています。女性は自己肯定感が低い傾向があって、私なんて……というところから入る人が多いんです。
また、女性管理職という特別感がまだある分、周りの見る目が厳しいことがありますね。実力で昇格したのではないという見られ方をされてしまう場合があります。そういった点からも自信を付けてあげるのが大事なところですね。