代表取締役社長 安達 寛人さん
代表者 職名 |
代表取締役社長 安達 寛人 | 事業内容 | 一般貨物自動車運送事業 倉庫業 |
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所在地 | 取手市市毛有600番地 |
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業種 | 運輸 | 従業員数 | 57名 |
URL | http://www.sogyonet.co.jp |
来年4月から時間外労働時間の上限規制が適用されるということで「2024年問題」が懸念されていますが、トラックドライバーの長時間労働については、以前から問題となっていて、当社では10年ほど前から少しずつ改善に向けた取組を進めてきました。
まず、時間管理をしっかり行うことから取組を始めました。労働時間は把握していましたが休憩時間の取り方などドライバーの運行状況を詳しくみてみると無駄な時間があることがわかりましたので、次にそれをどう改善していくかを考えました。
当社の業務は、①近距離輸送、②倉庫業、③長距離輸送(グループ会社が管轄)の3部門に分かれていますが、調べてみると近距離輸送については、待機時間が長いことでドライバーの拘束時間全体が長くなっていることがわかりました。当時、配達から戻ったドライバーはお客様からの注文が入るまで待機していて、夜遅くまで翌日の積み込み作業を行っていました。長いときには、お客様からの注文がくるまで数時間待つこともありました。そこで、倉庫の勤務体制を見直し、積み込み作業を当日の出発前に行うことにして、ドライバーは配達から戻るとすぐ帰宅できるようにしました。その後、荷主であるメーカー企業が注文のタイミングを前日から前々日に1日早めてくれたことで積み込みまでのリードタイムが伸び、余裕を持った積み込み作業ができるようになりました。
他にも、荷主メーカー企業が工場から運ぶ商品を全てパレット化したことで、以前はドライバーが手で2~3時間かけて行っていたトラックへの商品の積み降ろし時間が20分ほどに大幅に短縮されて、ドライバーの負担が軽減されるとともに倉庫内の作業効率も向上しました。
最初は自社の努力で始めた働き方改革の取組でしたが、今では、荷主メーカーに相談しながら様々な課題を共有していただいています。
また、倉庫においても、一度により多くの商品を扱えるようにフォークリフトの改良や作業員を忙しい時間帯に集中的に配置するなど生産性の向上を図っています。
当社では労働時間の管理を運行管理者だけに任せるのではなく、毎月、私やグループ会社も含め各部署の管理職以上が参加する会議で議論しながらPDCAサイクルを回しています。会議では、社員全員の労働時間をチェツクし、課題があれば、当社だけで解決できるのか、それともお客様を交えて解決する必要があるか、解決に時間を要するかなどを多角的な視点から議論しています。取組を積み重ねることが大事で、こうした議論を聞いているだけでも社員の意識が変わってくるのではないかと思います。意外と他の部署から良いアイディアが出ることもあります。
取組を進める上では、ドライバーの理解と協力が不可欠です。当社でも、取り組み始めた頃は「何でやらなくてはならないのか」という声もありました。そこで、まずは管理者を教育することから始め、次に管理者がドライバー教育を行うというように少しずつ時間をかけてドライバーの意識改革を進めてきました。
最近では、働きやすい職場になったこともあって、育児休暇を取得する男性社員やグループ会社には女性のドライバーも働いています。