働き方改革・女性活躍優良企業詳細

株式会社小野写真館

代表取締役 小野 哲人さん

代表者
職名
代表取締役 小野 哲人 事業内容 フォトスタジオ、ブライダル、成人振袖ショップ、結婚式場などの様々な事業のプロデュース
所在地 ひたちなか市東大島2-2-16
業種 生活関連サービス業、娯楽業 従業員数 163名
URL https://ono-group.jp/

女性が主役になる会社づくり

当社は、フォトスタジオや結婚式場の運営、洋装・和装のレンタル業務などを行っています。業務の特性上、成人女性の着付けやヘアメイクといった分野では、女性ならではの感性や専門技術が非常に重要です。実際、社員の9割を女性が占めており、まさに女性の力に支えられてきた会社です。そのため、結婚や出産、育児、介護などの理由で働き方を変えざるを得なくなった社員に対し、個々のライフステージに合わせた柔軟な働き方を提案し、長く働き続けていける雇用形態を目指すことは、会社として自然の流れでした。

一人一人に寄り添う、“オーダーメイドの働き方”

当社が大切にしているのは、はじめから一律の制度を準備しておくのではなく、社員一人一人と徹底的に話し合い、試行錯誤しながら運用していく「オーダーメイドの働き方」の提案です。結婚して家庭を最優先にしたい人もいれば、マイホームの購入や教育資金のためにしっかりと稼ぎたい人もいるなど、家庭への関わり方や収入に対する価値観は多様だからです。
こうした方針のもと、短時間勤務の正社員や20代であっても、勤務時間や年齢に関わらず能力を評価して店長に抜擢するなどの「女性・若手の積極的な管理職登用」をはじめ、「保育園費用の半額負担」「ひとり親家庭への特別家族手当支給」など、社員が直面するライフステージに応じた具体的な支援を形にしてきました。
また、当社は、基本は土日勤務が中心となるサービス業ですが、家庭の事情を考慮して平日の定休日を在宅勤務日とする社員や、平日勤務の本部へ転属する社員もいます。パートスタッフの場合、本人の希望する勤務時間や日数を聞き、個別のシフトを作成して雇用契約を結んでいます。結婚による引っ越しには、県内外の別店舗への異動や、M&Aで取得した事業において在宅勤務を創出するなど、社員に長く働き続けてもらうための提案を行っています。

「日本創世のための将来世代応援知事同盟」より「将来世代応援企業賞」受賞

支え合いで成り立つ現場力

もちろん、個々の事情に合わせた働き方は、決して良い面ばかりではありません。お子さんの体調不良などで急に休む社員が出ると、現場が回らなくなることがあります。特に少人数の店舗では、他の社員の負担が大きくなりますが、お客様のために業務を止めるわけにはいきません。しかし、女性社員が多い会社だからこそ、同じように子育てをしながら働く仲間が多いことや、「いずれは自分も同じ立場になる」という共通認識があることから、理解されやすい風土があります。
また、当社では、業務を円滑に進めるため、業務改善策や制度によって社員を支えています。急な休みでも迅速に連絡ができるチャットワーク(社内コミュニケーションツール)の導入やAI活用によるSNS自動更新などにより、現場の負担軽減を図っています。さらに、短時間勤務の店長が不在の際は、現場を支える他の店員に手当を支給しています。
このように、当社が多様な働き方を可能にしているのは、『世界に「笑顔」「幸せ」「感動」を連鎖させる』などの経営理念の共有を大切にしているからです。採用段階での丁寧な対話をはじめ、全社員が揃う研修会、そして、私と社員が毎週交わす「週報」を通じて、共有し続けています。だからこそ、一人一人が異なる雇用形態であっても、会社としての方向性がぶれず、多様な働き方を実現することができています。

「人」に向き合う企業であり続ける

今後はAIなどを活用して業務をスリム化しつつ、「人にしかできない仕事」であるお客様との対話やお客様の生涯に残る「感動体験」には、より多くの時間を使っていきたいと考えています。
当社の仕事は、七五三、成人式、結婚式といったお客様の人生の節目に寄り添うものです。だからこそ社員の人生にもきちんと向き合う会社でありたいと思っています。
働き方もキャリアも、その人によって違っていい。その前提に立って、これからも一人一人に合った形を社員と一緒につくっていきたいと思います。

他の企業さんに向けてのメッセージ

人口減少が進む日本において、女性の力をどう活かしていくかが、ますます重要になると思います。特に女性は、ライフステージの変化により、働き方の見直しを迫られる機会が多くあります。制度だけ整えても、実際にはうまく回らないことも多く、私自身も試行錯誤の連続でした。それでも、目の前の社員一人一人と向き合い、「社員がどうすれば働き続けていけるか」を考えていけば、必ず道が見出せると思っています。
(2026年5月取材)